★日高文化歴史散歩 「第4章 桜の記憶 静内編 【1~38】!」 2021年(令和3年)4月下旬

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(本章は、2021年(令和3年)の当地桜開花のピークが過ぎた、「GW後」に公開していますので、予めご了承願います。)

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【全体のイメージ】

日高地方

【参考:北海道日高振興局管内の7町の地図】

『Ⅰ 旧JR静内駅 【1~7】』

写真1

1.今日は、地理的にも経済的にも、現在の日高地方の中心地となっている「新ひだか町静内」にやってきました。

 上の写真は、2001年(平成13年)に完成した『旧JR静内駅舎』です。

写真2

2.1926年(大正15年)に、当時の「日高拓殖鉄道」が、苫小牧方面から静内まで鉄道を開通させました。

 その後、西の様似まで、国鉄・JRと経て、日高本線として運行されてきましたが、自然災害で不通となり、再開しても赤字運行の見込み等のため、残念ながら2021年(令和3年)4月1日付けで、正式に「鵡川~様似間が廃止」されました。

写真3

3.なお、この旧静内駅の地は、鉄道廃止後もバスターミナルとして、当地の「交通の中心地」となっています。

 バスの行き先として、従来の高速札幌・特急新千歳空港・苫小牧・平取・浦河等のほか、「鉄道廃止後」は、特急苫小牧・えりも直通便等が新設されています。

写真4

4.本日のメインの目的地は、北海道内で一二を争う桜の名所(松前 vs 静内 vs 五稜郭?)の「二十間道路桜並木」です。

 同並木の近くまで、道南バスが「農屋行きバス」として、1日5~6往復のバスを運行しています。

写真5

5.上の写真は、「旧駅舎の内部」の様子ですが、鉄道廃止前とほとんど変わっていません。

 かつて、JR日高線を利用した方は、列車内にも持ち込み可能な「立ち食いそば屋」のそばを食べた方も多いと思いますが、鉄道廃止後も営業を続けています。

(ただし、この日は「定休日」でした。)

写真6

6.上の写真は、旧駅舎内部にある「観光地図の看板」であり、地図の上が南側です。

 これから、まずは東側(地図の左側)の静内川を越えて、シャクシャイン像等がある丘の上の「真歌公園」に向かうことにします。

 その後、北側(地図の下側)の「二十間道路桜並木」の北端(地図の一番真下)にまで向かうことにします。

写真7

7.以上の行程を、往復ウォーキングすると「20km以上」となり、とても良い運動になりそうです。

 しかし、普段運動不足で体力の無い私は、今回は「車」を利用することに・・・・

 まずは、真歌公園を目指して旧静内駅から【東進】、静内体育館等の「文教施設が集積する地域」を通り過ぎます。

『Ⅱ シベチャリチャシ跡 【8~17】』

写真8

8.『静内川右岸』に到着し、旧河川名の「染退川(シベチャリ)渡船場跡」との碑を見つけます。

 静内川に初めて「架橋」されたのは1906年(明治39年)ですが、それまでは、丸木舟などを使って船渡しを行っていました。

 なお、「真歌公園」は対岸の東側の丘の上にあり、反時計回りに、南側から丘を登って向かいます。

写真9

9.真歌公園に到着し、まず目にするのは「町営の乗馬体験施設」です。

 正式名称は「ライティングヒルズ静内」であり、海を見渡せる丘の上に広がる体験施設です。

写真10

10.乗馬施設の隣りには、アイヌの人々の生活・風俗・習慣等を正しく理解してもらうことを目的に建てられた『新ひだか町アイヌ民俗資料館』があります。

 なお、資料館の奥(西隣)にあるのは、文化財の保存や民族文化の交流のための施設である「シャクシャイン記念館」です。

写真11

11.シャクシャイン記念館の前には、「松浦武四郎記念碑」があります。

 北海道の名付け親として有名で、6回(20年)にわたって、「蝦夷地の内陸部」まで探索した人物です。

 なお、日高地方には、主に「6回目の探索」の1858年(安政5年)に訪れています。

写真12

12.更に公園の北側には、不公正な和人の交易に対して、1668年(寛政10年)に戦いを起こした「シャクシャインの像」があります。

 当初、1970年(昭和45年)に建立されるも、「老朽化」のために2018年(平成30年)に取り壊され、地元アイヌ民族団体により2020年(令和2年)に復刻されています。

写真13

13.さて、ここまで見学して「帰られる方」もたくさんいると思います。

 (当初の「私」もそうでした。)

 しかし、公園の一番奥(西端)にも見所があり、看板には国指定史跡「シベチャリチャシ跡」とあります。

写真14

14.シャクシャインの戦いにおいて、シャクシャインが「最後の砦」とした地です。

 写真右側がシャクシャインの居城跡に、1959年(昭和34年)に建てられた「シャクシャイン城跡の碑」です。

写真15

15.茶色の『真歌山展望台』の上に登ると、西側に広がる静内市街を一望のもとに見渡すことが出来ます。

 どうして「この地に居城」したのかが、一目で分かります。

 個人的には、ここが「日本百名城の一つ」に選ばれなかったのが残念です。

写真16

16.展望台の南側には、上記8の渡船場跡で説明した国道235号線(優駿浪漫街道)の「静内橋」、その奥には旧JR日高線の架橋が見えます。

写真17

17.展望台の北側には、静内川の両岸にパークゴルフ場やスケートリンク他の「各種スポーツ施設」があるのが見えます。

 なお、これから目指す「二十間道路桜並木」は、西側(左側)奥の丘の上にあります。

『Ⅲ 静内市街 【18~20】』

写真18

18.市街地の東側に戻り、かつて、静内一の目抜き通りであった『御幸通』を【北進】します。

 なお、最近では「市街地の西側国道沿い」に大型商業施設が立地し、そちらの方が商業の中心地になっているのが実状です。

写真19

19.途中、1830年(天保元年)頃には存立していたとされる『静内神社』の前を通り過ぎます。

写真20

20.そして、静内市街の「北東端」に到着。

 上の写真は、東洋一の競走馬セリ市場である「日本軽種馬協会北海道市場」です。

 また、その隣には『競走馬のふるさと案内所』があります。

『Ⅳ 御殿山 【21~25】』

写真21

21.その後、道道静内中札内線を【北進】し続けると、左手に『皇祖神社』が見えます。

 徳島藩淡路の家老であり、静内開拓の祖といわれる「稲田邦植」が、当地に神社が無いとして1871年(明治4年)に設けました。

 その手前にあるのが「百年の赤松」であり、稲田家が静内に向かう途中、青森で松かさをとったものが発芽したものといわれています。

写真22

22.皇祖神社から数百メートル北側に、『稲田家屋敷跡の碑』があります。

 なお、稲田家等の士族達が、淡路から静内に移住開拓した物語が映画化され、2005年(平成17年)に吉永小百合主演の「北の零年」が公開されました。

写真23

23.稲田家屋敷跡の奥(西側)の「御殿山」と呼ばれる丘陵の上には、稲田家代々の祖先の霊社であり、1871年(明治4年)に静内移住とともに移された『稲基神社』があります。

写真24

24.稲基神社の北隣には、幾多の苦難を乗り越えて開拓を行った偉勲をしのび、1968年(昭和43年)に北海道稲田会が建立した「北辺開拓の礎碑」があります。

 なお、当地付近は、稲田家の開拓とは全く関係無く、縄文時代後期から晩期にかけての大規模な墳墓群であることが1952年(昭和27年)に発見され、「静内御殿山墳墓群出土の遺物」が北海道の有形文化財となっています。

写真25

25.更に当地付近は、江戸時代のシャクシャインのライバル?であったオニビシ方のチャシである「メナチャシ跡」となっており、国の史跡に指定されている「シベチャリ川流域チャシ群」の一つとなっています。

『Ⅴ 二十間道路桜並木 【26~38】』

写真26

26.さて、道道静内中札内線を更に【北進】し続けると、「二十間道路桜並木」との看板があり、二十間道路の入口としてのかつての門柱が設置されています。

 ここで「左折」して、【西進】します。

写真27

27.なお、上の写真は、当地付近にある農屋行きバスの『大門バス停』です。

写真28

28.丘を登って「二十間道路桜並木」へと【北進】しますが、途中、右手に馬牧場が見えました。

 残雪が残る「春の馬牧場」は、いつ見ても美しいと感じます。

写真29

29.さて、大門から約2kmほど進むと、いよいよ「二十間道路桜並木」の南端に到着。

 今年の桜の開花は全国的に早かったのですが、当地の「桜の開花日」は4月24日でした。

 本日は、それから3日しか経っていないので、桜は「咲き始め」の状態です。

写真30

30.近くには、「日本の道百選」の碑と、世界遺産の北海道版の「北海道遺産」の碑があります。

写真31

31.『二十間道路』は、当時の宮内省新冠御料牧場の事務所から静内地区へと向かう直線道路であり、1903年(明治36年)に幅二十間(約36m)・長さ約7kmの「皇族方を迎える行啓道路」として造成されました。

写真32

32.その後、1916年(大正5年)から3年を費やして、道路の両側やその周辺に、約1万本の「エゾヤマザクラ」が植えられました。

 写真は、咲き始めの桜ですが、満開になると「もっとすごい桜並木」となります。

写真33

33.なお、2日後には、昨年はコロナ禍で中止となった「しずない桜まつり」が2年ぶりに開催されます。

 コロナ感染対策として、今年のまつりは「宴会中止」、駐車場も限られ、車中での花見が中心となりそうです。

写真34

34.最後に、二十間道路の北端にある『龍雲閣』に到着。

 皇族や政府高官の「貴賓舎」として、1909年(明治42年)に建てられました。

 1909年(明治42年)には伊藤博文の案内で韓国皇太子が、1911年(明治44年)には皇太子のころの「大正天皇」が宿泊しています。

写真35

35.御殿造りの木造建築物で、例年、しずない桜まつりの期間中に建物内部が「一般公開」されますが、今年はコロナ感染対策のため、公開中止とのことです。

 私は、数年前にこの内部を見学したことがありますが、このような「古い和の貴賓のある建築物」は、北海道では大変珍しいと感じました。

写真36

36.龍雲閣の隣には、平成18年9月7日「天皇・皇后両陛下御来場記念植樹」との看板がありました。

 以上で終了となりますが、最後に静内市街に戻り、「遅めの昼食」をとることにします。

写真37

37.「春うに丼」の宣伝を行っている某レストランに入ります。

 なお、日高振興局では、数年前から「ひだか Spring Premium」と銘打って、地元春うにのPRを行っています。

 私は「うに」が大好物ですが、残念ながら日高に赴任以来、地元のうには一度も食べたことがありません・・・・

写真38

38.本日は、奮発して「春うに丼」をいただくことにします。

 値が張るものはやはり質も良く、近頃、(政府のキャンペーン事業で)道内の各温泉宿のバイキング料理に食べ慣れていた私ですが、この春うに丼は、過去数年間の食事の中でも「一番おいしかった!」です。

【以上、ウォーキング距離 推定約1km】

(当初のスポーツ振興(ウォーキング)の目的が、最終的に「グルメ振興」になってしまいました・・・・)

(巻末1)「【日高文化歴史散歩】~★ブラ・ラブヒダカに係るポータルサイト(第1章~第29章)!」

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(超一括要約版)日高文化歴史散歩~★ブラ・ラブヒダカ(第1~29章:各章5コマ)!

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(巻末2)「【日高の歴史・文化の世界へ】ポータルサイト!」

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  11. 「北海道・日高管内の戦後75年間【文化・スポーツ史】概要!」
  12. 「北海道・日高管内の戦後【市民活動史 (町内会・青年女性団体・NPO等) 】概要!」
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