★日高文化歴史散歩 「第10章 元祖は我ら 荻伏・東静内編 【1~42】!」 2021年(令和3年)11月上旬

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荻伏中略7 (JPG 125KB)

【全体のイメージ】

日高地方

【参考:北海道日高振興局管内の地図】

『Ⅰ 荻伏 【1~10】』

写真1

1.今日は、浦河市街から約8kmほど西に位置する「浦河町荻伏地区」にやってきました。

 上の写真は、本年4月に廃止された旧JR日高線の『旧荻伏駅舎』ですが、私はこの駅舎を訪れるのは初めてです。

 さて、北海道・日高地方で代表的な街と言えば、浦河・静内が思いつきますが、今日は、両者の発祥の地と思われる「荻伏」(浦河町)・「東静内」(新ひだか町)の両地区を散策することにします。

写真2

2.まずは、旧荻伏駅から1km以上南にある「国道235号線」(優駿浪漫街道)沿いの荻伏市街を目指します。

写真3

3.しかし、すぐ右手(西側)に荻伏神社の「巨大な鳥居」が見えました。

 急遽、予定を変更し、まずは「荻伏神社」を目指して【西進】することにします。

写真4

4.すると、500m位西の「山の上」に、神社があるのが見えてきました。

写真5

5.山の上にあるとは想定外であり、序盤から「登山」をすることに・・・・・

写真6

6.山を登り切って『荻伏神社』に到着。

 なお、荻伏神社について後ほどネットで調べると、当地の入植者の多くは「キリスト教徒」であったものの、軍部の要請もあって昭和16年(1941年)に建立されたとのことです。

写真7

7.なお、東側に目を向けると、荻伏地区周辺を「一望」することが出来ました。

 心なしか、現浦河市街の中で一番平地が広い「堺町付近」よりも広く見えます。

 何故、現在の浦河市街が、狭い平地にあるのか考えてみると、昔の交通手段の主役は航路であり、「築港」に適していたのが現浦河市街付近であったのではと推測します。

 

写真8

8.さて、【東進】して鳥居付近に戻ると、目の前に「Aコープ」がありました。

 今まで一度も入店したことがないお店ですが、「地元の特産品」が無いかと初めて入店します。

写真9

9.ありました! 浦河町名産「夏いちご(すずあかね) 298円(税込)」。

 今まで私は、生のいちごを購入する機会がほとんど無く、相場が分からないのですが、「かなりのボリューム」があって安価に感じました。

写真10

10.新鮮な夏いちごを食べながら【南進】し続けると、「国道235号線沿い」の荻伏市街が見えてきました。

『Ⅱ 元浦河教会・赤心社記念館 【11~20】』

写真11

11.まず、右手(西側)には『元浦河教会』があります。

 明治17年(1884年)に「校舎兼教会」として荻伏駅付近に建設され、明治27年(1894年)に二代目の新会堂を改築。

 その後に1.2kmほど海岸よりへ移設するも、昭和57年(1982年)の浦河沖地震により危険建築物となり、その二代目の会堂は「北海道開拓の村」に移設されたとのことです。

 上の写真の教会は、昭和60年(1985年)に竣工された「三代目」のものです。

写真12

12.なお、本シリーズ「第8章の開拓の村編」で、札幌にある北海道開拓の村を訪れていますが、上の写真は、その時に撮影した「二代目の会堂」です。

写真13

13.さて、元浦河教会の南隣に行くと、3名の開拓功労者の「銅像」があります。

 浦河支庁長として日高の発展に尽くした「西忠義氏」、キリスト教徒中心の開拓団・赤心社の社長であった「鈴木清氏」、そして、赤心社の現地責任者として開拓に励んだ「澤茂吉氏」の3名です。

写真14

14.銅像は、浦河町役場荻伏支所の前(東側)にありますが、反対側の西側の奥に、この地域の一番のお目当てである「赤い建築物」があるので行ってみます。

写真15

15.赤心社の事務所として、明治21年(1888年)に建設された『赤心社記念館』です。

写真16

16.詳細は、上の「案内板」をご覧下さい。

 私はかつて赤心社を、イギリスから新大陸の北米へと移住した「ピューリタン」に例えた話を聞いたことがあり、その時はなるほどと思いました。

 

写真17

17.なお、現在も赤心社は存在しており、国道235号線の南側に『本社兼店舗』があります。

写真18

18.その後、荻伏市街の東側を流れる『元浦川』を東へと渡ります。

 川の名前のとおり、この荻伏付近が元の浦河の地であり、江戸時代の松前藩の「浦河場所」の運上屋がありました。

 しかし、18世紀末のロシア南下政策に危機感を抱いた江戸幕府は、東蝦夷地(北海道の南半分)を直轄地として「運上屋を会所」とし、寛政11年(1799年)に元浦川の会所を、現在の浦河市街の大通り付近に移したという歴史があります。

写真19

19.なお、元浦川の東側には、広大な「馬牧場風景」が広がっています。

 この付近は、江戸幕府が安政4年(1857年)に「浦河牧場」を開いた地であり、当初は様似に開く予定であったものの適地がないので、この地が選ばれたとのことです。

 なお、明治元年(1868年)に当牧場が廃止された時には、「500余頭の馬」がいたとされます。

写真20

20.以上で荻伏地区の散策は終了し、1km以上北にある旧荻伏駅まで戻り、これからは車で「東静内地区」へ向かうことにします。

『Ⅲ 元静内 【21~27】』

写真21

21.国道235号線(優駿浪漫街道)を車で【西進】して約20kmほど走らせると、『元静内』という地区に着きます。

写真22

22.近くに、「映画「北の零年」史跡めぐり」との看板がありました。

 映画「北の零年」とは、明治4年(1871年)に淡路の士族達が開拓のため静内に移住してきたのを「映画化」し、平成17年(2005年)に公開されたものです。

 主演は吉永小百合・その子役は石原さとみ、その他、渡辺謙・豊川悦司・柳葉敏郎・石田ゆり子・香川照之等が出演し、今考えても「豪華キャスト」の映画です。

写真23

23.看板に「NO.1 開拓者集団上陸地記念碑」とあり、その碑が上記看板のすぐ東隣にあります。

 この碑は、明治4年(1871年)に淡路の稲田家主従546名が「この地に上陸」したことを記念して、昭和55年(1980年)に建立された碑です。

写真24

24.また、碑の北側には、江戸時代に創建された「元漁神社」があります。

 なお、本章の冒頭で、静内の発祥の地と思われる「東静内」と説明しましたが、東静内にあった幕府の会所等は、元は東静内から数kmほど東にあるこの「元静内」にあったので、実は、静内の真なる発祥の地は、この元静内付近ということになります。

写真25

25.さて、元静内橋の真下から、遠く太平洋の「淡路島」方面を眺めます。

 なお、私は淡路島には一回だけ訪れたことがあり、高速バスで明石海峡大橋を越え、淡路島の中心地の『洲本』まで行きました。

 しかし、到着したのは日暮れ後であり、その日のうちに神戸に戻ったので、暗闇の中の「夜景の淡路島」しか見ていません・・・・

 しかし、よくよく考えて見ると、荻伏の赤心社の社長等の出身は「神戸」、静内を開拓した稲田家等は神戸の真向かいの「淡路島」、何となく関係性が感じられます。

写真26

26.さて、元静内を後にし、国道235号線で東静内へと向かう途中、いつもこの付近を通るたびに気になっていた「情報サイトスペース in 新ひだか」という建物に立ち寄ります。

写真27

27.これまで、何故人里離れた地にコミュニティセンターがあるのだろうと不思議に思っていましたが、中を少しだけ覗かせていただくと「無料のライダーハウス」でした。

 この付近では、「襟裳岬」を目指すライダーの他、(よく日本一周との看板を掲げて)自転車を漕いでいる人達がたくさんいるので、重宝がられると思われます。

『Ⅳ 東静内 【28~39】』

写真28

28.その後、旧JR日高線の『旧東静内駅舎』に到着。

 この東静内の地は、「現静内」から約8kmほど東の地にあります。

 これから、この駅舎の東側にある「東静内地区」を散策することにします。

写真29

29.しかし、前日にネットで東静内について下調べすると、新たに「気になる施設」を見つけたので、まずは、国道235号線から左折して【北進】することにします。

写真30

30.国道から500m位【北進】すると、「鹿の郷」との看板がありました。

写真31

31.鹿肉を専門に扱う業者さんのようですが、注目に値するのは、今はやりの「グランピング」も経営しているとのことです。

 「鹿肉のバーベキュー」が提供されるようで、機会があれば利用したいと思いました。

写真32

32.さて、国道235号線へと戻り、「捫別(もんべつ)川」に架かる橋を渡って【東進】します。

写真33

33.するとすぐ右手(南側)に、いつも車から目にする「鮮魚店」がありました。

写真34

34.なお、東静内の商店として思いつくのが、明治15年(1882年)に静内で最も古いお店として開店した「旧武岡商店」です。

 現在は「北海道開拓の村」に店舗が移設されており、本シリーズ「第8章の開拓の村編」で私は訪れていますが、上の写真は、その時に撮影した「旧武岡商店」の様子です。

写真35

35.さて、鮮魚店のすぐ東側には『東静内漁場跡の碑』があります。

 明治4年(1871年)に静内に移住した旧稲田家家臣達は、この地の建物を仮の宿としたものの、火災のために衣類やその他道具等を「焼失」してしまったとのことです。

写真36

36.また、「東静内漁場跡の碑」の北東隣には、『静内会所跡の碑』があります。

 安政5年(1858年)に、先ほど訪れた元静内から「東静内」へと、会所が移されたとのことです。

 なお、明治時代の静内の「駅逓所」も当初は東静内にありましたが、明治15年(1882年)に当時の「下下方(しもげぼう)」、現在の静内に移されたという歴史を持ちます。

写真37

37.さて、「静内会所跡の碑」の更に東側には、江戸時代創基の『金刀比羅神社』があります。

写真38

38.安政5年(1858年)に「静内会所」が元静内から東静内へ移されたのと同時に、元静内から移されたとのことです。

写真39

39.なお、金刀比羅神社の境内には、「益習館跡の碑」があります。

 旧稲田家家臣が、明治4年(1871年)に「子弟の教育」を始めた学問所である益習館の跡地に立てられた碑で、その後に学問所は現在の静内目名に移転され、現在の「高静小学校」の前身となったとのことです。

 以上が、東静内の「主な歴史施設」ですが、最後に私が一度も訪れたことが無い地として、市街南側にある「東静内漁港」を訪れることにします。

『Ⅴ 磯のグルメ 【40~42】』

写真40

40.静内町史によれば、この東静内漁港は「昭和9年(1934年)竣工」とのことです。

 磯の香りが漂い、遅めの「昼食」として海産物にちなんだものを食べたくなったので、旧東静内駅まで戻り、車で近くのお店へ向かうことにします。

写真41

41.目の前に「太平洋の大海原」が広がるお店に入ります。

写真42

42.「磯ラーメン」を注文、まさに磯の味がするスープで、写真のレンゲは通常よりかなり大きく、スープは全部飲み干してしまいました。

 以上で、今回のウォーキングは「終了」です。

【以上、ウォーキング距離 推定約6km】

(巻末1)「【日高文化歴史散歩】~★ブラ・ラブヒダカに係るポータルサイト(第1章~第29章)!」

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(超一括要約版)日高文化歴史散歩~★ブラ・ラブヒダカ(第1~29章:各章5コマ)!

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(巻末2)「【日高の歴史・文化の世界へ】ポータルサイト!」

【当該サイトの主な掲載内容】

  1. 「日高の歴史的文化活用事業(日高の歴史的文化活用資源【リスト】)」
  2. 「北海道・日高管内の【博物館・美術館等】一覧~21!」
  3. 「北海道・日高管内の【文化財・遺産等】一覧!」
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  10. 「(概略版)日高の【戦後史(75年間)】年表 ×2021年現在写真集!」
  11. 「北海道・日高管内の戦後75年間【文化・スポーツ史】概要!」
  12. 「北海道・日高管内の戦後【市民活動史 (町内会・青年女性団体・NPO等) 】概要!」
  13. 「全国・全道・日高管内の【戦後・交通安全史】概要!」
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  15. 「北海道・日高管内の【主な擦文・アイヌ文化期の遺跡及びチャシ跡】× 2022年秋現在写真集!」
  16. 「文化振興に係る【各ホームページ】へのリンク集」

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