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【全体のイメージ】
【参考:北海道日高振興局管内の7町の地図】
『Ⅰ JR様似駅 【1~9】』
1.今日は、江戸時代から交通の要衝として、日高管内で最も古い(和人の)歴史があると思われる「様似町」にやってきました。
上の写真は、『JR様似駅』です。
2.様似駅は、1937年(昭和12年)に開業し、「JR日高線の終着駅」となっています。
ここからさらに、えりも・広尾経由で、十勝の中心地「帯広」まで鉄道を結ぶ計画がありましたが、実現しませんでした。
3.上の写真は、様似~えりも間にある『日高耶馬溪』です。
また、えりも~広尾間には、多額の建設費にちなんで命名された「黄金道路」があり、様似以東は断崖絶壁の連続で、鉄道を建設するのはかなり困難であったと思われます。
4.なお、JR日高線は、高波等の自然災害のために「5年前から不通」となっており、バス代行運行が行われています。
しかし、多額の復旧費の他、将来も赤字運行が見込まれるため、残念ながら数日前に、正式に「廃止」が決定されました。
5.来年、正式に廃止となりますが、その後の「バス」を中心とした日高管内の交通体系について、これから、具体的に議論されることになると思われます。
なお、上の写真は、JR北海道バスが運行する「襟裳岬経由」、広尾行きのバス停です。
6.駅前通りを【南進】すると、直ぐに町の東西を横断する「大通り」の国道336号線があります。
7.また、駅の南西側には、「町の各施設」が並んでいます。
手前が「様似町役場」、真ん中が「中央公民館」、一番奥(西側)が「スポーツセンター」です。
8.更に、スポーツセンターの北側には、「町立様似図書館」があります。
通常期は、柔らかく座り心地が良いソファーがあるので、「読書をするのに最適な所」です。
9.さて、国道を【西進】して、『様似川』を渡ります。
なお、奥に見えるのは、最終目的地の「エンルム岬」です。
『Ⅱ 観音山 【10~13】』
10.国道を更に【西進】すると、「栄町」という所で分かれ道があり、ここで【北進】します。
これから、「観音山」という山を反時計回りに、一周することにします。
11.【北進】して坂を上ると、眺望が良くなり、「様似市街が一望」出来ます。
奥に見える右側の山は、登山等で有名な「アポイ岳」です。
12.坂を上って【西進】し続けると、すぐ右手(北側)に『観音山スポーツ公園』があります。
野球場・多目的広場のほか、「ソフトボール専用球場」もあります。
13.途中、左手(南側)に「観音山公園」への分かれ道があります。
当該公園には、絶景を眺められる「展望台」がありますが、のちに別の展望台に登る予定なので、スルーして【西進】し続けます。
『Ⅲ 親子岩 【14~19】』
14.観音山の西側まで行き、下り坂を【南進】すると、「海」が見えてきました!
海に浮かぶ三つの岩は、『親子岩』と呼ばれています。
15.さて、「海岸線」にまで出てきました。
ここは、夏には『親子岩ふれ愛ビーチ』として、日高管内で唯一の海水浴場となります。
なお、数年前まで、新ひだか町の「三石海浜公園」でも海水浴場が開設されていましたが、備品のロープが破損したため、その後は閉鎖の状態です。
16.上の写真は、今年の夏に撮影した「海水浴場」の様子です。
なお、北海道の夏は、海流の影響からか、日本海側はかなり気温が上昇しますが、太平洋側の海沿いは「冷涼の気候」です。
従って、当地で海に入りたいと思うまで「気温が上昇」するのは、年間数日程度です。
17.しかし、海水浴場のすぐ目の前には「キャンプ場」があるので、夏は多くの人で賑わいます。
駐車場の「車のナンバー」を見ると、地元の室蘭よりも、札幌・帯広・道外等のナンバーを多く見かけます。
おそらく「避暑」のために、当地に来ているものと思われます。
18.夏の最盛期には、キャンプ場は、写真以上に「テントであふれる状態」になります。
しかし、秋になると人影はほとんどみられず、土日に来ても「プライベートビーチ」のごとく、ビーチを独り占めすることが出来ます。
コロナ禍のニュースで、神奈川の湘南海岸付近で「車が大渋滞」を起こしているのを見ると、贅沢に感じられます。
19.その後、観音山の南側にある「国道336号線」をしばらく【東進】して、駅の方へ戻ります。
『Ⅳ 蝦夷三官寺 等澍院 【20~25】』
20.さて、国道の左手(北側)に、「古い和の歴史」を感じさせる風景が見えてきました。
21.国道の北側にある『住吉神社』に到着。
古くは「1704年頃」創基とされます。
22.住吉神社の東隣には、18世紀末からのロシア(キリスト教)の南下政策に対抗し、江戸幕府が有珠、厚岸と並び、様似に蝦夷三官寺の筆頭寺として建立した「等澍院」があります。
23.上の写真が『等澍院』であり、1804年に建立されました。
なお、この寺は「北海道遺産」とされるとともに、関係古文書は「国の重要文化財」に指定されています。
24.等澍院内には、加持祈祷・弘道修行の道場として、1811年に建立された「等澍院護摩堂」があります。
なお、奥(西側)に見えるのは「住吉神社」です。
25.等澍院の更に東隣には、1889年(明治22年)に建立された「智教寺」があります。
『Ⅴ エンルム岬展望台 【26~38】』
26.国道を更に【東進】すると、『会所町』への分かれ道があります。
最終目的地の「エンルム岬」へ向かうため、ここで【南進】します。
27.ほどなく「様似郷土館」に到着。
国の重要文化財に指定されている「等澍院の古文書」も、ここで展示されています。
詳しくは、「下記のHP」をご覧下さい。
28.なお、様似郷土館の目の前には、「様似会所跡」があります。
ロシアの南下政策に危機感を抱いた江戸幕府は、1799年に東蝦夷地(北海道の南半分)を直轄地とし、松前藩の運上所を「会所」と改め、その出先機関としました。
29.更に【南進】して、いよいよ最終目的地である『エンルム岬展望台』へと登ります。
なお、展望台の途中までは、「車」でも上ることが出来ます。
30.エンルム岬の中腹にある「駐車場」に到着。
31.近くには、「火星より遠いアポイのかんらん岩」との看板がありました。
人類は、約半世紀前に火星まで探査機を送りましたが、地球表面の地殻の下にある「マントル」までの地下を、まだ、掘り進めたことがありません。
しかし、この様似町では、そのマントルが地表に現れている「特異な地質」となっています。
32.最後に階段を登って、最終目的地の「エンルム岬展望台」に到着。
南側の「太平洋の大海原」を望むことが出来ます。
33.展望台の西側には、海に浮かぶ「奇岩の数々」を望むことが出来ます。
一番左側は先ほど訪れた「親子岩」、その右側奥に見えるのが「ローソク岩」、右側手前に見えるのが「ゾビラ岩」です。
34.展望台には、これらの奇岩の成り立ちを「説明する看板」があります。
なお、様似町は前述の特異な地質のため、2015年(平成27年)に「ユネスコ世界ジオパーク」に認定されています。
35.ゾビラ岩の東側(右側)にあるのが、1934年(昭和9年)に竣工した「様似漁港」です。
漁港の奥に見える山が、これまで反時計回りに一周してきた、標高101mの「観音山」です。
36.展望台の北側を望むと、様似会所跡付近が「陸繋島の地形」であることが分かります。
かつては天然の良港とされ、また、様似以東は断崖絶壁の連続のため、この地が江戸時代から「交通の要衝」として重視されました。
37.展望台の東側には、標高810mの「アポイ岳」を望むことが出来ます。
低標高ながら、前述の特異な地質と冷涼な気候のため、高山植物の宝庫となっており、その高山植物群落は、1952年(昭和27年)に「国の特別天然記念物」に指定されています。
38.なお、上の写真は、別の機会に観音山展望台から撮影した「エンルム岬」です。
かつてのアイヌの「エンルムチャシ跡」となっており、また、江戸時代末には外国船打ち払いの「台場」となりました。
この後「JR様似駅」に戻り、今回のウォーキングは終了です。
【以上、ウォーキング距離 推定約5km】
(巻末1)「【日高文化歴史散歩】~★ブラ・ラブヒダカに係るポータルサイト(第1章~第29章)!」
★第1章~第5章 (2020年10月~2021年10月)
★第6章~第10章 (2021年10月~11月)
★第11章~第15章 (2021年11月~2022年8月)
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★第21章~第25章 (2022年11月~12月)
★第26章~第29章 (2022年12月~2023年3月)
(超一括要約版)日高文化歴史散歩~★ブラ・ラブヒダカ(第1~29章:各章5コマ)!
(巻末2)「【日高の歴史・文化の世界へ】ポータルサイト!」
【当該サイトの主な掲載内容】
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- 「【日高文化歴史散歩】~ブラ・ラブヒダカ!」
- 「【日高のあゆみ】~日高支庁百年記念誌~」
- 「【日高開発史】~日高支庁八十年記念誌~」
- 「(概略版)日高の【戦後史(75年間)】年表 ×2021年現在写真集!」
- 「北海道・日高管内の戦後75年間【文化・スポーツ史】概要!」
- 「北海道・日高管内の戦後【市民活動史 (町内会・青年女性団体・NPO等) 】概要!」
- 「全国・全道・日高管内の【戦後・交通安全史】概要!」
- 「北海道・日高管内の【主な縄文遺跡】×2021年秋現在写真集!」
- 「北海道・日高管内の【主な擦文・アイヌ文化期の遺跡及びチャシ跡】× 2022年秋現在写真集!」
- 「文化振興に係る【各ホームページ】へのリンク集」