サルイサンの血統

サルイサンの血統

サルイサンの血統

サルイサンの血統

むかしむかし、幌泉に一人のアイヌの美女がいた。顔がきれいなばかりでなく、心がけも立派で美しかった。コタンの青年たちの中には、ひそかに想いをよせて悩む者も多かったが、彼女は決して誰のものでもなかった。

この時、幌泉の山奥深く棲んでいたキムンカムイ(モシコカムイの権化すなわち熊のこと)の兄弟二人がいた。兄のトヤイピンナは、その願いがかなって、この娘と結婚して家庭をつくった。弟のサルイサンは、ニカンベツの美女と結婚した。この女もまた、幌泉の兄の妻に劣らない美しさであった。

この人たちの子孫は熊の血統であるから、山で熊に出逢ったときは「私はサルイサンの血統である。」といって熊を叱れば、害を加えないというのである。様似町にもその血統がいるという。

サルイサンの血統
名称
サルイサンの血統
問合せ先
えりも町郷土資料館
電話番号
01466-2-2410
留意事項
伝承

カテゴリー

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