日高のさかなたち ボタンエビ これが日高のボタンエビ! 食べる! 育てる。 生態と漁獲量 獲れたての日高産ボタンエビ → えりも町えりも港 H18. 8.24 これが日高のボタンエビ! 春の足音が聞こえる3月1日、ボタンエビ漁がはじまります。 産卵をひかえ、まるまると太り20センチにもなろうかという大きなエビです。 お寿司屋さんでエビの握りを注文すると、甘エビにしますかボタンにしますかって聞かれます。 ボタンエビを注文するとネタでしゃりが見えなくなるほどの大きさです。 その味は甘く、プリプリっとした歯ごたえが特長です。 11月までが盛漁期で比較的長期に渡って食べることができます。 日高では、走りの3月がもっとも漁獲が多く、そしてお手軽な価格となっていますのでお薦めです。 【ボタンエビとタラバガニ】 ボタンエビとタラバガニ、一見全く違うように見えます。でも同じ仲間なんです。 一 呼び名 ボタンエビは「タラバエビ科」に、タラバガニはそのまま「タラバガニ科」に属し「タラバ」と共通点があるんです。なお、この「タラバ」は、漢字で表すと「鱈場」となり、あの冬の味覚「鱈」の漁場にいることに由来しているそうです。 二 足の数 エビの足数は10本、カニの足数も10本、でもタラバガニは8本で違うじゃないとおもっている方いませんか?タラバガニも実は小さく退化して隠れているだけで実はあと2本足があるんです。「タラバエビ科」、「タラバガニ科」ともに「十脚目」という仲間なのです。 【ボタンエビとボタンエビ】 ボタンエビとボタンエビ 変な書き出しですが、俗にボタンエビと呼ばれるエビが2種あります。 一つは、通称、本名ともに「ボタンエビ」 一つは、現在、ボタンエビと言えばこれをさす本名「トヤマエビ」。 ここで取り上げている「ボタンエビ」は後者です。 トヤマエビと命名されたのは、富山湾で最初に研究再捕されたためと言われていますが、そのほとんどは北海道で漁獲されています。 食 べ る ! 何はさておき 生 でしょう! とれたてを皮をむいてそのままパクリ 口の中に広がる甘さ プリプリっとした歯ごたえ たまりませんね! それに生で食べるときに忘れてはならないのが 蟹味噌ならぬ「えびミソ」 味わったことのない人には、「えっ」って言われます。 身を食べた後、頭をチュウチュウして食べる「ミソ」 濃厚なうま味が最高です!! 蟹とはまた違った味が堪能できるでしょう。 一度、味わったらやみつきになることうけあいです! 寿司ねたとすれば、その大きさでしゃりは見えません。 生で食べられるエビもっと贅沢に 殻が付いたまま塩焼きにする 腹部の殻だけを外して天ぷらに、 更には鉄板焼きにと。 生でも火をとおしても美味しくいただけるのがボタンエビです。 一言付け加えると、ボイルすると旨みがすべて流れ出てしまいます。 どうしてもと言うときは、電子レンジで加熱するか、蒸して調理されるとよいと思います。 育 て る。 道内水産試験場が中心となり、種苗生産、中間育成技術が確立しています。 詳しくは、「水産試験研究最新成果集 Vol.1 海・川・魚を科学する」をご覧下さい。 生 態 と 漁 獲 量 参考文献 漁業生物図鑑 新 北のさかなたち 北海道新聞社発行 【 名 前 】 分 類 十脚目 タラバエビ科 標準和名 トヤマエビ 学 名 Pandalus hypsinotus 英 名 coonstripe shrimp , humpback shrimp 地方名(北海道) ボタンエビ、トラエビ、シロエビ、オオエビ、ダイエビ 漢 字 富山蝦 【 特 徴 】 体長(目から尻尾の先まで。角の先から尻尾の先までは全長という。)は、170ミリ前後、まれに200ミリを超える超特大のものもある。額角は、甲長の約1.5倍で、前半部が上向きに強く反る。 体色は、生時で黄褐色から緑褐色、腹部に赤褐色の横縞がある。 成長にともない雄から雌に性転換するためメスの方が大型である。 【 生 態 】 北太平洋からベーリング海、オホーツク海および日本海に広く分布する。日本近海では、太平洋の北海道沖、日本海の福井県から北海道沖およびオホーツク海に分布する。生息水深は、100から400メートルで、太平洋では150から200メートルに多い。 成熟したメスは、オスと交尾して産卵し、受精卵を腹肢に付着させて幼生がふ化するまで6から10ヶ月間抱卵する。太平洋釧路沖では、5から6月に産卵し、2から3月にふ化する。産卵数は甲長30~50ミリの個体で1千~1万粒である。 寿命は8年と考えられている。 【 漁 業 】 浅海性のホッカイエビを除くと、北海道におけるエビ漁業の歴史は、噴火湾におけるトヤマエビ漁業が最も古い。 現在の主な漁業種類は、餌を入れたかごを延縄状にしたえびかご漁業が主体となっている。 【 漁獲量 】