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ホーム > 保健環境部 > 保健行政室 >  ダニ媒介脳炎(健康推進課)

日高の分類: くらし・医療・福祉 > 健康・医療・衛生

最終更新日:2015年10月16日(金)

掲載日 平成22年6月18日

 

ダニ媒介脳炎及び急性脳炎

に関する情報提供等について




○ 感染症法における取り扱い

    ダニ媒介性脳炎は、4類感染症定点疾患に属しています。
   急性脳炎(日本脳炎を除く)は、5類感染症定点疾患に属しています。
   いずれも、全数把握感染症として診断後報告の義務があります。
   報告のための基準はつぎのとおりとなっています。

○ ダニ媒介脳炎

(1)定義
   フラビウイルス科フラビウイルス属に属するダニ媒介脳炎ウイルスによる感染症であり、中 
  央ヨーロッパダニ媒介脳炎とロシア春夏脳炎の2型に分けられる。

(2)臨床的特徴
   自然界ではマダニとげっ歯類との間に感染環が維持されているが、マダニでは経卵伝播もあ
  りうる。
   ヒトへの感染は主にマダニの刺咬によるが、ヤギの乳の飲用によることもある。
   潜伏期間は通常7~14日である。
  ・ 中央ヨーロッパ型では、発熱、筋肉痛などのインフルエンザ様症状が出現し、2~4日間続
   く。
     症例の三分の一では、その後数日経って第II期に入り、髄膜脳炎を生じて痙攣、眩暈、知
      覚異常などを呈する。
     致死率は1~2%であるが、神経学的後遺症が10~20%にみられる。
  ・ ロシア春夏脳炎では、突然に高度の頭痛、発熱、悪心、羞明などで発症し、その後順調に
   回復する例もあるが、他では髄膜脳炎に進展し、項部硬直、痙攣、精神症状、頚部や上肢の
   弛緩性麻痺などがみられる。
    
致死率は20%に上り、生残者の30~40%では神経学的後遺症を来たす。 

(3)届出基準
  ア  患者(確定例)
     医師は、(2)の臨床的特徴を有する者を診察した結果、症状や所見からダニ媒介脳炎
       が疑われ、かつ、次の表の左欄に掲げる検査方法により、ダニ媒介脳炎患者と診断した場
       合には、法第12条第1項の規定による届出を直ちに行わなければならない。
        この場合において、検査材料は、同欄に掲げる検査方法の区分ごとに、それぞれ同表の
       右欄に定めるもののいずれかを用いること。 

    イ  無症状病原体保有者
        医師は、診察した者が(2)の臨床的特徴を呈していないが、次の表の左欄に掲げる検
       査方法により、ダニ媒介脳炎の無症状病原体保有者と診断した場合には、法第12条第1
       項の規定による届出を直ちに行わなければならない。
     
 この場合において、検査材料は、同欄に掲げる検査方法の区分ごとに、それぞれ同表の
       右欄に定めるもののいずれかを用いること。 

    ウ  感染症死亡者の死体
        医師は、(2)の臨床的特徴を有する死体を検案した結果、症状や所見から、ダニ媒介
       脳炎が疑われ、かつ、次の表の左欄に掲げる検査方法により、ダニ媒介脳炎により死亡し
       たと判断した場合には、法第12条第1項の規定による届出を直ちに行わなければなら
      ない。

        この場合において、検査材料は、同欄に掲げる検査方法の区分ごとに、それぞれ同表の
       右欄に定めるもののいずれかを用いること。 

     エ  感染症死亡疑い者の死体
         医師は、(2)の臨床的特徴を有する死体を検案した結果、症状や所見から、ダニ媒
        介脳炎により死亡したと疑われる場合には、法第12条第1項の規定による届出を直ち
       に行わなければならない。

                                                                        

検査方法 検査材料
分離・同定による病原体の検出
PCR法による病原体の遺伝子の検出
IgM抗体の検出
血液、髄液
中和試験による抗体の検出
(ペア血清による抗体陽転又は抗体価の有意の上昇)

血清

     ○ ダニ媒介性脳炎の国内外での状況

○ ダニ媒介性脳炎

     ○ 感染症週報2002年第3114日~120日)P11


○ 急性脳炎(ウエストナイル脳炎、西部ウマ脳炎、ダニ媒介
    脳
炎、東部ウマ脳炎、日本脳炎、ベネズエラウマ脳炎及び
    リフト
バレー熱を除く)


(1)定義

     ウイルスなど種々の病原体の感染による脳実質の感染症である。
     炎症所見が明らかではないが、同様の症状を呈する脳症もここには含まれる。

(2)臨床的特徴
     多くは何らかの先行感染を伴い、高熱に続き、意識障害や痙攣が突然出現し、持続する。
      髄液細胞数が増加しているものを急性脳炎、正常であるものを急性脳症と診断することが多
    いが、その臨床症状に差はない。

(3)届出基準
    ア  患者(確定例)
        医師は、(2)の臨床的特徴を有する者を診察した結果、症状や所見から急性脳炎が疑
       われ、かつ、(4)の届出のために必要な臨床症状を呈しているため、急性脳炎患者と診
       断した場合には、法第12条第1項の規定による届出を7日以内に行わなければならな
       い。

    イ  感染症死亡者の死体
        医師は、(2)の臨床的特徴を有する死体を検案した結果、症状や所見から、急性脳炎
       が疑われ、かつ、(4)の届出のために必要な臨床症状を呈しているため、急性脳炎によ
       り死亡したと判断した場合には、法第12条第1項の規定による届出を7日以内に行わな
       ければならない。

(4)届出のために必要な臨床症状
    意識障害を伴って死亡した者、又は意識障害を伴って24時間以上入院した者のうち、以下
  のうち、少なくとも1つの症状を呈した場合である。
    熱性痙攣、代謝疾患、脳血管障害、脳腫瘍、外傷など、明らかに感染性とは異なるものは除
  外する。

 ア  38℃以上の高熱
 イ  何らかの中枢神経症状 
 ウ  先行感染症状

 


(参考)

○感染症の予防及び感染症の患者に対する医療に関する法律

 (医師の届出)
  第十二条 医師は、次に掲げる者を診断したときは、厚生労働省令で定める場合を除き、第一号に掲げる者に
          ついては直ち
にその者の氏名、年齢、性別その他厚生労働省令で定める事項を、第二号に掲げる者に
          ついては七日以内
にその者の年齢、性別その他厚生労働省令で定める事項を最寄りの保健所長を経由
          して都道府県知事に届け出なければならない。

  一 一類感染症の患者、二類感染症、三類感染症、四類感染症又は新型インフルエンザ等感染症の患者又は無
    症状病原体保有者及び新感染症にかかっていると疑われる者

  二 厚生労働省令で定める五類感染症の患者(厚生労働省令で定める五類感染症の無症状病原体保有者を含む。)